債務整理のデメリット一覧

各債務整理手続きのデメリット一覧

債務整理というのは、自己破産や個人再生、任意整理などの、債務に関する問題を解決する方法の総称です(→債務整理全体についての詳しい説明はこちら)。

債務整理をすると、債務が減額または免除される、利息がカットされるなどのメリットがありますが、クレジットカードが使えなくなるなど、いくつかのデメリットもあります。

このページでは、各債務整理の手続きごとに、どのようなデメリットがあるのかを詳しく説明しています。

信用情報(ブラックリスト)への登録

自己破産、個人再生、任意整理の全ての手続きにおいて、信用情報機関(JICC、CIC、KSC)に事故情報が登録され、一定期間借入が制限されるというデメリットがあります。
信用情報に事故情報が登録される期間は、どの手続きを行ったのかによって異なります。

  自己破産 個人再生 任意整理
借入ができなくなる期間 約5年~10年 約5年~10年 約5年

たまに、ご家族の信用情報の影響を心配されている方がおられますが、あくまでも債務整理を行ったご本人の情報のみの登録であり、ご家族の情報が登録されることはありません。
信用情報(ブラックリスト)への登録については、下記のページで詳しく説明しています。

債権整理とブラックリスト

官報公告

自己破産、個人再生の手続きにおいては、必ず「官報公告」というものがなされ、「官報」に住所、氏名、事件番号などが掲載されます。

任意整理の場合には、官報公告はされません。

  自己破産 個人再生 任意整理
官報公告 あり あり なし

官報とは、国の広報誌です(官報とは→http://kanpou.npb.go.jp/)。
官報で一般に知らせることを、官報公告といいます。
官報公告には、申立人の住所と氏名が掲載されますので、この情報を基に、ヤミ金業者などからダイレクトメールが届くことがあります。
しかし、官報を一般の方が見るということはほとんどないでしょう。


官報公告はどのタイミングでされるか?

自己破産・・・開始決定の約2週間後と、免責決定の約2週間後(2回)
個人再生・・・開始決定の約2週間後と書面決議決定の約2週間後、認可決定の約2週間後(3回)

一部職業の制限

  自己破産 個人再生 任意整理
職業の制限 あり なし なし

自己破産をすると、破産開始決定から免責決定を受けるまでの間は、保険の外交員、警備会社の警備員など一部就けない職業があります。個人再生、任意整理についてはこのような職業の制限はありません。

自己破産した株式会社、有限会社の取締役・監査役は、いったん退任をしなければいけません。
これは、「委任者又は受任者が破産手続開始の決定を受けたこと」が委任の終了事由となっているためです(民法653条)。

会社の役員は、会社から委任されて役員になっていますから、役員が破産開始決定を受けると、退任する必要があるのです。


ただし、平成18年5月の会社法改正により、取締役の欠格事由から破産者が除外されましたので、破産していったん退任した取締役・監査役を、即時にふたたび選任することは可能となりました。

保証人への影響

債務整理にかかる借入について、保証人がある場合、保証人に影響があります。

自己破産や個人再生、任意整理いずれの手続きの場合にも、多かれ少なかれ影響があります。

  自己破産 個人再生 任意整理
保証人への影響 あり あり 少しあり

自己破産、個人再生の申立をすると、保証人に対して債権者から請求が行きます。申立人の債務が免責になっても、保証人の債務は残るためです。


ただもちろん、主債務者と保証人が二重に支払いをしなければいけないということではなく主債務者が再生計画にもとづいて支払いを継続すれば、保証人の債務もその分減っていきます。


任意整理の場合も、保証人に請求が行きます。しかし、任意整理手続きの場合には、保証人も共に任意整理を行い、主債務者が和解に基づいてきちんと支払いを行えば、保証人が支払いの義務を負うことはありません。


ただし、保証人も主債務者といっしょに任意整理手続きをすることになれば、保証人の信用情報に事故情報が登録されてしまうという可能性がありますので、自己破産や個人再生の場合ほどではないにせよ、任意整理の場合にも保証人に影響があります。


ただ、任意整理の場合には、破産や再生の場合とは違い、一部の債権者のみについて手続きをすることも可能ですので、保証人のある債務は除いて手続きすることも可能です。


なお、いずれの場合も、保証人に対する請求は通常、「一括請求」になりますが、学生支援機構の奨学金については、一括請求はしないようで、保証人からの分割払いに変更する手続きとなるようです。

こんなデメリットはありません

債務整理の主なデメリットは、上記のようなものです。

よく、「自己破産すると会社をクビになる」というような話もありますが、このようなことは原則としてありません(例外的に、会社から多額の借入をしていた場合には、会社に経済的損害を与えたことにより解雇されるという可能性はゼロではありません)。
これは、公務員であっても同様で、公務員が自己破産をしたからといって、懲戒解雇となることは、原則としてありません。

よく、「自己破産をすると戸籍に載る」とか「年金の受給権がなくなる」とかいう話がありますが、これはデマです。そのようなデメリットはありません。


また、本籍地の市町村の「破産者名簿」には、自己破産の事実が載ることがあります。
これは、破産者でないことを証明するための「身分証明書」というものを発行するための名簿ですが、現在は、ほとんどの破産者が、破産者名簿には載りません(平成16年11月30日民三113号最高裁民事局長通達)。

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