クレジットカード滞納で裁判を起こされたときの対処方法

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裁判所から訴状が届いたら

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クレジットカードやローンの返済を長期間滞納していると、裁判(訴訟)を起こされてしまう可能性が高まります。

裁判が起こると、簡易裁判所や地方裁判所から「訴状」という書類が届きますが、このとき、訴状を受けとらなくても勝手に裁判を進められて、支払いを命ずる判決が出てしまうので、注意が必要です。

今回は、長期間返済ができずに裁判を起こされ、訴状が届いた場合のご注意点や対処方法をご説明します。

訴訟の前に送られてくる「訴訟予告通知」

クレジットカードやローンの返済を滞納して2か月程度の期間が経過すると、債権者から訴訟を予告するような文書が届くようになってきます。

文書のタイトルは「訴訟予告通知」などとなっており、本文には「期限の利益を喪失したので一括して返済してください」とか、「法的手続きに移行します」「法的措置を取ります」などと書かれていることが多いです。

このような訴訟予告の文書が届いたら、いつ訴訟を起こされてもおかしくない状態です。ただ、いつ訴訟を起こしてくるかは、ケースによって異なります。1か月以内に訴訟をされるケースもあれば、半年経っても起こされないこともあります。

訴状とは

債権者から裁判を起こされると、債務者の住所には裁判所から「訴状」という書類が送られてきます。訴状とは、債権者が裁判において求める内容を記載した書類です。
※貸した人のことを「債権者」、借りた人のことを「債務者」といいます。

訴状は、債権者からではなく「裁判所」から送られます。請求金額が140万円以下の場合には簡易裁判所、140万円を超える場合には地方裁判所が発送してきます。

借金の返済を求める裁判(貸金返還請求訴訟)の場合、支払いを求める金額と、その内訳、支払いを求める法的な理由等が書いてあります。

裁判を進行させるためには基本的に、被告に訴状が送達されることが必要です。

訴状は「特別送達」という特殊な郵便によって債務者に届けられます。特別送達は、ポスト投函はされず、配達員が宛先の人を呼び出して手渡しで届けます。

債務者が訴状を受けとると、裁判所に報告されて、その後の裁判の手続きが進行していくことになります。

訴状を受けとらなかったらどうなる?

訴状が送られてきたときに受け取り拒否をしたら、裁判を進行させずに済むのでしょうか?

以下で、受け取り拒否した場合と居留守を使う場合、所在不明な場合の3パターンに場合を分けて見てみましょう。

「受取拒否します」と言った場合

訴状が送られてきたときに債務者が「受けとりません」と言って受取拒否した場合、配達員は、郵便をその場に置いて行き、それによって「送達」できた取扱いとなります。この送達方法を「差置送達」と言います。

一般的な書留郵便なら「受取拒否」できますが、訴状の場合には許されないのです。

居留守、不在の場合

郵便が届いたときに居留守を使ったり不在にしていたりすると、郵便局員は不在票をポストに投函し、いったん郵便を持ち戻り、保管期限内に何度か郵便物を再送に来ます。再送時にも不在であれば、郵便物はいったん裁判所に持ち戻されます。

ただ、それによって裁判をあきらめてもらえるわけではありません。

今度は休日を指定して訴状を送られたり、被告の勤務先への送達が試みられたりします。会社の人が受けとってしまったら、その時点で送達ができたことになります。

勤務先でも受けとらなかった場合には、裁判所は「付郵便送達」という方法で訴状を送ります。付郵便送達とは、裁判所が書留郵便で被告に訴状等の書類を送達する方法です。

付郵便送達の場合、「発送と同時」に被告に訴状が送達されたことになってしまうので、その後受取拒否をしても意味はなく、裁判が始まってしまいます。

所在不明な場合

債務者が所在不明な場合には「公示送達」という方法で訴状が送達されます。

公示送達とは、裁判所の掲示板のような場所に「今裁判が起こっています」という内容の書面を掲示することにより、訴状を送達した扱いにする方法です。

公示送達されたら、債務者がまったく知らない間に裁判を進められて、支払い命令が出てしまいます。すると、いきなり債権者から強制執行(差押え)をされてしまう可能性もあります。

以上のように、債権者から裁判を起こされたとき、「訴状を受けとらなかったら逃げられる」ものではありません。したがって、訴状をきっちり受けとった上で、適切な対応をとる必要があります。

訴状を無視していたらどうなる?

訴状が入った封筒を受け取ると、中には訴状と口頭弁論期日への呼出状、答弁書催告状という書類が入っています。

つまり、「第一回期日に来て下さい」という呼出しと、「反論書面(答弁書)を作成して下さい」という案内です。

これらの書類を受け取ったとき、何もせずに無視していたら、どうなるのでしょうか?

債権者の請求が全面的に認められる

裁判では、反論をしないと相手方の言い分をすべて認めたことになってしまいます。

そこで、訴状に反論するための答弁書を提出せず期日にも裁判所に行かなかったら、被告は原告の主張をすべて認めた扱いにされて、裁判所は全面的に原告の言い分を認める判決を書きますので、原告の請求額全額と訴訟費用の支払いを命じられます。

判決に従った支払いをしなければ、債権者は債務者の預貯金や生命保険、給料などを差し押さえされるおそれがあります。

時効が成立していても認めてもらえない

「時効が成立していれば、裁判に対応しなくても大丈夫」と考えている方がいるかもしれません。

しかし、時効が成立したときにも、何もしなければ時効の効果は発生しません。時効の効果を発動させるには、時効の利益を受けようとする意思表示である、「時効援用」をする必要があるからです。

具体的には、答弁書や準備書面において「時効を援用します」と書いて提出するか、裁判所で「時効援用します」と言わねばなりません。

時効が成立するだけの期間が経過していても、時効援用されなければ、時効は成立していないものとして扱われ、全額の支払い命令が出てしまいます。

したがって、たとえ長期間放置している借金であっても、裁判で請求されたらきちんと対応しなければなりません。

訴訟を起こされたときの正しい対処方法

裁判を起こされたら、きちんと第一回期日前に答弁書を提出しましょう。

そして、借りた覚えがないとか、消滅時効が成立しているなど、なにか言い分がある場合には、必ず主張するようにしましょう。何も主張せずに判決を取られると、後からその主張をすることはできなくなります。

分割払いの和解を希望される場合には、和解を希望する旨と希望する分割払いの内容とを、答弁書に書いて提出しましょう。きちんと対応して訴訟上で分割払いの和解ができれば、差押えなどをされずに済みます。

※ただし債務の元金が140万円を超える場合には、司法書士ではなく弁護士にご相談ください。

司法書士にご依頼いただいた後の対応

司法書士は、債権者から起こされた裁判の対応のご依頼をいただいた場合には、裁判の中で分割払いの和解ができるように、債権者に対して任意整理の交渉を行います。

また、裁判を起こしてきた会社以外にもローンや債務がある場合には、それらの債務についても任意整理を検討し、無理なく返済ができる状態を目指します。

債権者は通常、訴訟を起こす前よりも起こした後のほうが、任意整理の和解条件が厳しくなります。和解に応じることなく裁判を進め、判決を取得して給与や預金の差し押さえをしたほうが得策と考えるためです。

しかし債権者としても、和解をせずに判決を取得したとしても、給与や預金の差し押さえがうまくいかずに回収不能になったり、自己破産されて全く返済が受けられなくなるリスクがありますので、通常よりも少し返済期間を短くする等、債権者が受け入れやすい和解条件を提示すれば、たいていは任意整理の和解がまとまります。

まとめ

以上、クレジットカードやローンの返済を滞納して裁判所から訴状が届いたときの対処法についてご説明しましたが、いかがだったでしょうか。

債権譲渡などがあると、聞いたこともない債権回収業者から裁判を起こされるということもありますが、そのような場合にも、ほっておくと判決を取られ、給与の差し押さえなどの強制執行を受けるおそれがあるため、放置しないようにしてください。

また、裁判の対応に不安がある場合には、お早めに司法書士にご相談ください。

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